繰矢
尾州竹林派弓術書「中学集」(生弓会蔵版)
繰矢
尾州竹林派弓術書「中学集」(生弓会蔵版)
「中学集」
第一に
「総十文字」の記述から始まっています。次に「諸業に肝要と雖も」が記載され「諸業は繰矢指矢抜矢中りの事也」と続きます。
「繰矢は四町七八反は行く也 弓七分半位 矢四匁位よし」とあります。引き続き繰矢の矢の事、指矢の矢の事、射抜き物の矢の事が記載されています。
第十に
「弓の嫌好を専にせよ」「矢の軽重甲乙あらん」に弓の張顔と遠矢指矢用の弓の適性を記し、弓の相応の矢として七分半の弓には十匁の矢、七分の弓には七八匁くらいが良いとの記載があります。
この記載は繰矢の実績は「寡聞遠矢考」の記載に矛盾は無いと理解できます。寧ろ橋本氏は各種の弓術書を考察されていると愚推します。