展示会
孔版型紙が表象する可能性を求め大きな空間でのその表象実験をしました
実験展示と称し新たな空間構成素材に漆喰を用い、使用済み型紙を活用でき型紙モビールを創作
展示会
孔版型紙が表象する可能性を求め大きな空間でのその表象実験をしました
実験展示と称し新たな空間構成素材に漆喰を用い、使用済み型紙を活用でき型紙モビールを創作
ご挨拶
孔版はシルクスクリーンの技法がしられていますが、 日本には古くから孔版型紙を用いた着物の染色があり 今日、伝統の技として現代に息づいています。若い時からシルクスクリーンに親しみ、50代から染色用型紙の世界に魅せられ”伝統の技”が現代社会にいきづく 新しい表象を「孔版型紙の”わざ”」を通して模索し、この展示会を試みました。
着物の染色用型紙を用いるには、先人が築き上げ伝統”型紙彫り”と”着物の染色”の「正しい技」を学び身につけねば、「技」の新しい活用はなりません。展示品は「技」を身につける過程の練習作と、この伝統の手工業技術を用いた”新しい技法”と”新しい用途:壁面装飾の提案(フレスコレリーフパネル)”です。
伝統の技の体得には、先ず、良き師、良き先生に恵まれることが大事と思います。幸いにして、射の実践を通して 、日本のわざについて自身に問いかける道を示して いただいた池田正一郎先生、型彫りと染色のわざを指導戴き、多くの着物柄を御提供戴いた矢田幸蔵先生にお会 いでき、また、日々を支えて戴ける皆様のおかげをもちまして、今日ここに展示会を出来たと感謝しております。
実践する「技」に去来する心の「正邪・正雑」を覚知して一心に技を為し「”かたかたちわざ”の本質は何か」を問い、大量生産における科学思考が日本文化・文明にもたらした課題を見つめ、見極めたいと思います。
2016年3月 浩茂