何故?とはじめに取上げる事
何故?とはじめに取上げる事
「何故?」の始まり
何故、本多師と高穎師は「素引き動作と矢番え動作の違いを自覚しなさい」と言われるのでしょうか
このHPでは普段に扱う弓の強さに関連する記述に問いかける事を発端に「射の理」を学び、意識すべき「正しい技を心に定めて射に臨み」、射行に現れる「正雑・正邪」を覚知してこれにかかわらず一射を尽くし、正覚の射をなす修練を積むことを目指しています。
「何故」と問いかけの第一に「素引き」を上げます。この問いに気が付くのに半世紀かかりました。
現代の弓術書には必ず記載され、初めの指導に必ず行う素引き、特に「素引きと矢番え動作の違いに現れる事実」について「射法射技の本は一つ」と云われる先哲:本多師と高穎師の伝える「射の技の真実」を取り上げます。詳細は別に記述します。
「矢番え動作」と「素引き動作」では引ける弓の強さが異なる事を経験します。何故、でしょうか。また、弱い弓で筋力を主体に形をなぞる癖の射形で稽古を重ねると、若く力もあるのに弱い弓でも「素引きも”癖のかたち”」となり、骨法の基本要素「矢束一杯に引く」事が実践できなくる両先哲が明断しているにも関わらず、矢束一杯に引かない理由を述べる人に多々会う事も経験します。
関連して以下の問いが続きます。
何故、”初めて弓を手にしてから半年から一年で六分弱(20㎏程度)の弓が楽しく引ける”と射法が骨法から成る事を詳しく説かれる本多利実師や「射学正宗」の著者高穎師は断言するのでしょうか。
何故、強い弓は”初心者や技量の無い人は強い弓を引いてはいけない”と但書が必ずあるのに、”指導者や熟達者”は普通の強さ弓(25~30kg程度の弓)を強すぎるといって、常用しないのでしょうか。伊勢貞丈の云う強弓などは強い弓七分以上とおもわれます。